ホホバ種子油が抽出できるホホバは乾燥地帯に多く生息しており、主にアメリカ南部の砂漠地帯や、乾燥地帯であるメキシコ北部に自生しています。他にも乾燥地帯であれば育てることができるという事で、オーストラリアや西アジア、エジプトなどの乾燥地帯でも栽培されています。
ホホバの特徴
高さは大きいものでは約2メートル程まで伸び、幹は直立していますが、何度も分枝するため1つの苗から沢山の枝と葉で覆われます。ホホバは雄株と雌株に分かれており、1つの木だけでは繁殖できません。そのため、繁殖して数を増やすためには雄株と雌株の両方をそろえて繁殖させる必要があります。
寿命は自生しているもので100~200年あるといわれ、自生している間は常に種子や花を咲かせます。花は春に咲きますが、おしべまたはめしべだけで花弁はありません。乾燥に特に強く、水が全然ない地域でも生きることができ、年間降水量が20mmでも育成が可能です。
種子はドングリのような大きさや形になり、約6カ月で成熟されます。この種子には液状ワックスエステルが蓄積されておりますが、植物の中ではホホバが唯一であり、油含有量は約50%と言われています。
ホホバ種子油の利用方法
人の皮脂に似た化学構成をしているため、肌に馴染みやすく優れた保湿剤として注目されています。特に肌への刺激がすくないため、アトピー肌や赤ちゃんのように低刺激が求められる肌に最適なスキンケア剤として多く利用されています。
現地に住む人は昔から保湿剤や医薬品として使っており、抗菌効果が高いため傷薬や火傷の薬として利用されていました。他にも口内炎のケアや、乾燥にも強い性質から髪や頭皮に塗り、かゆみ止めや乾燥止めとしても利用されています。
以前までは栽培は簡単でも繁殖が難しく、数を増やす事が出来なかったため、高価な保湿剤として利用されていました。しかし、今では繁殖技術の向上や栽培地域の増大により多くの種子を確保できるようになったため、ホホバ種子油は医薬品やその他の化粧品に、従来よりも低価格で提供されています。