古代エジプト時代の精油は神々への捧げ物だった
当社ではネロリを精製した精油を扱った商品を販売しています。良い香りがし、リラックス効果があるネロリの精油ですが、なかなかおもしろい歴史をたどっているのです。古代エジプト時代に使用されていた精油やパヒュームは、神々への儀式のために使用されました。その内容は空気を清浄して悪魔を払うというものでした。また王族は香りをまとうことに気を使っていたため、死後に埋葬されるときにパヒュームの瓶も墓に入れていたそうです。
古代ギリシャや古代ローマでは精油は病気予防に使用されていた
古代ギリシャや古代ローマの時代でも、精油は宗教的な意味合いで使われていました。しかしそれだけでなく、病気予防の側面も持っていたのです。悪臭がすると病気を招きやすいことを当時の人たちは理解していました。部屋の中を良いニオイで満たすことで伝染病などの病気から身を守っていたようです。
蒸留法が確立した9世紀後半の古代ペルシア
今まで蒸留に用いたと見られる容器がこの時代よりも前に発見されていますが、蒸留法がきちんと確立したのは、9世紀後半頃の古代ペルシア(イラン)です。
中世から近代までの精油との関わり
中世・ルネッサンス時代では、西洋では高貴な香りは人々を堕落に導くと一般市民には禁じられていました。しかし植物の天然由来の成分の有効性に着目したのもこの時代です。世界中から素材が集められ、研究が進みました。18、19世紀になるとニオイをまとうことは富と権力の象徴でした。また誘惑のための道具としても用いられていました。貴族などの高貴な人々がこぞって身体に香りを付けていたのです。
日本と精油
日本にネロリのような精油が伝わったのは江戸時代だそうです。アメリカやヨーロッパで取り入れられた西洋医学が日本に伝来したときに、一緒に伝わりました。精油は当時は薬として用いられていました。アロマとして使用され始めたのは1980年のことです。関連書籍やイギリス式のアロマテラピーが注目されて流行しました。そして現在では精油は、化粧品やスキンケアアイテムとしても使われています。