ネロリが希少な理由
当社で使用している「ネロリ」の精油は、華やかであり、甘さの中にスパイシーさもあって大変かぐわしい香りです。化粧水、乳液、クリームなどの基礎化粧品から、香水、オーデコロンなどにも使用されています。特にアロマオイルとして使うと、その効能からイライラを無くし爽やかな気分になれると評判です。
しかし、今世界的にネロリのエッセンシャルオイルが不足しているのはご存知でしょうか。ネロリは大変生産性の低い精油です。オレンジビター（橙）という花から精製するのですが、この花が咲いている期間が年間で1～2週間とかなり短く、さらにオレンジビター1㎏から1ｇ程度の精油しか抽出できません。
このような理由で少ない量しか作り出せず、さらに世界各地のアロマテラピー業界や化粧品会社がこぞって求めているので、世界的に希少となっています。ネロリの生産地は主にエジプト、イタリア、チュニジア、スペインなどがありますが、この内エジプトが主要な産地として知られています。しかしそのエジプトさえ、年間1200㎏の生産が限界なのです。
国産ネロリはさらに希少
海外でネロリは貴重ですが、国産ネロリはさらに希少となります。国産でネロリに使用する花は日本では橙の花が多いようですが、人が感じ取れる匂いレベルではほぼ同じ香りです。日本でも効能の高さからネロリの人気は高く、ネットショップやアロマショップなどで販売されています。
日本でネロリがさらに貴重になる理由の1つとして、安心安全性をはかる基準が他の国と比べて高いことがあげられます。ネロリはそもそも花から精油を抽出しているので、従来の農薬の基準でははかれません。従来の基準は花を咲かせた後の果実を安全に収穫するためのもので、「収穫の数日前までは農薬使用ができる」ようになっているのです。つまり果実を口に入れるときに害がなければ良いとなっているため、花が咲いた段階での収穫はかなり衛生面での基準が高くなるのです。
