赤紫蘇エキスには強力な「防腐力」と「抗菌作用」があり、昔から梅干しを作る際に赤紫蘇を利用してきた歴史があります。そして、この防腐力と抗菌作用は人の体にも良い成分が多く含まれているため、化粧品やスキンケア薬品としても利用されています。
化粧品としての成分と役割
赤紫蘇エキスは和製ハーブとも呼ばれ、濃厚なポリフェノールが含まれており、成分としては抗酸化作用があるため、活性酸素のような有害物質を無害に変える作用があります。他にも防腐作用や抗菌作用により、肌への殺菌作用と保湿効果が期待されます。
直接体内に摂取すると動脈硬化の予防にも良いとされていますが、肌に直接つけることで赤紫蘇エキスに含まれるβカロテンやカルシウムが美肌効果やアンチエイジング効果を発揮し、シミの原因を防いでくれたり、ニキビや吹き出物などに効果があります。エキスの栄養素にはカリウムも豊富に含まれているため、肌の代謝が促進され、むくみ取りの効果が期待できます。
薬としての成分と役割
赤紫蘇エキスは漢方薬として古くから使われており、免疫力を高める成分も豊富にあるため、花粉症などの抗アレルギー作用、抗炎症作用にも使われています。特に抗アレルギー作用はアトピーや敏感肌に良いとされています。
他にも紫蘇の香りは精神を安定する効果があるため、ヒステリーを起こしたり、情緒不安定な方への精神安定剤としての薬などもあります。更に鉄分も豊富のため、貧血予防にも使えたり、疲労回復作用があるビタミンが豊富に入っていることから、夏バテ防止や食欲不振、胃腸の整腸効果も期待できます。
赤紫蘇は初夏にスーパーなどで販売され、慣れれば簡単にエキスだけを抽出する事ができます。そのエキスを使って化粧水やジュースなどにも加工できますが、慣れない人が抽出しようとすると「えぐみ」が残ったり、色が綺麗な赤ではなく赤茶や赤黒くなる場合もあります。最近ではエキスは容易に入手できるようになっていますので、興味がある方は無理に自分で抽出しようとせず、専門店でのご購入をお勧めします。