ヨーロッパの貴婦人に愛されたネロリ
ネロリは古くから使われてきたアロマですが、17世紀にイタリアのネーロラという地を治めていたアンナマリア公妃が愛用していたことから「ネロリ」と呼ばれるようになりました。そのかぐわしく高貴な香りで多くの人を魅了してきたネロリは、ビターオレンジという柑橘類の花から抽出されます。
柑橘類はレモンやみかんなど様々な種類がありますが、その中でもビターオレンジはその名の通り苦みのある柑橘類です。日本ではだいだい(橙)と呼ばれているので、お正月の飾りなどで親しみのある方も多いのではないでしょうか。苦みがある、とても酸っぱいので食用には向かないのですが、素晴らしい芳香によるリラックス効果によってアロマとして活用されています。
ネロリはビターオレンジ白く可憐な花からは抽出されます。このほか木の枝からはプチグレン、果実の皮からオレンジオイルと、それぞれの部位から精油が抽出されています。
たった数日しか咲かない花から抽出されるネロリは、ほんのわずかしか作ることができません。希少価値の高いアロマとして知られています。
このため、手頃な価格のネロリウォーターも人気です。ネロリウォーターは、ネロリを抽出するときに生み出される蒸留水です。ネロリに比べて量が多いですから、気軽に使うことができます。
花から抽出される希少価値の高いアロマ
柑橘類から抽出されたアロマは数多くあります。爽やかな香りは心をリフレッシュして、リラックスさせてくれるので、誰からも好かれる香りとして人気です。柑橘類は私たちの食卓にも馴染んでいるので、身近な香りとして受け入れやすく、よりリラックス効果が高いといえるでしょう。
ネロリも柑橘系のアロマですからシトラスの爽やかな香りですが、花から抽出されているためフローラルの香りがプラスされるのが特徴です。また、ビターオレンジという苦みのある果実の花から抽出されますから、ほんのりとした苦みも感じられます。このように複数の香りが混ざり合って、ネロリ特有の高貴な香りができあがるのです。