1.ビターオレンジはどんなもの
花がネロリの材料になるビターオレンジは、ダイダイとしても知られています。果実を収穫しないと2~3年はそのまま残るため、一本の木にいろいろな世代の実が共存する形になります。そのため「代々」(だいだい)とも呼ばれ、子孫繁栄につながる大変縁起のよいものです。ふだんは見聞きする機会がなくても、お正月飾りとして目にする人も多いのではないでしょうか。
2.ミカンの特徴も知っておこう
一方、ミカンは大変身近な存在で、「温州ミカン」を意味することが一般的です。名前の由来には、中国・温州地方のミカンのように美味しいとのエピソードも関係しています。幕末に、薩摩藩からイギリスへ友好の証として温州ミカンの苗を送られたことから、イギリスではサツマと呼ばれています。温州ミカンが普及したのは明治になってから。約400年前に突然変異の結果生まれたのが温州ミカンですが、種がないため縁起が悪いと考えられ、栽培地を制限されてきた歴史があります。
3.柑橘類にみられる共通点は
柑橘類の種類は大変多く、食用にされるものや薬味に使われるものなど、使用目的も多岐にわたります。もちろん、大きさや味なども異なるので、柑橘類を一括りにするのは難しいかもしれません。しかし、ビタミンCやビタミンA、クエン酸など、身体によい成分が多いといった特徴は、柑橘類が持つ共通点といえます。また、それぞれの特徴に合った使い方もあるので、その柑橘類ならではの特徴を知ることから始めましょう。
4.自分に合った楽しみ方をおすすめ
ビターオレンジは、アロマテラピーなどに使う精油としてもおなじみです。花から抽出したネロリは希少価値の高いもので、美肌づくりや精神安定などの働きが期待されます。もちろん、ほかの部位から採れた精油も人気があります。ミカンは冬の風物詩としても定番の柑橘類です。疲労回復やむくみ予防などの働きもあるので、適量を摂取してはいかがでしょうか。なお、ミカンの乾いた皮からつくる「陳皮」は漢方薬としても注目されています。