柑橘類は食べる薬!?

柑橘類のビタミンCについて

柑橘類にはたくさんビタミンCが含まれています。ビタミンC が不足すると、コラーゲンを作ることができず血管がもろくなり、血が出やすくなり、壊血病となります。壊血病とは、疲れが溜まりやすくいらいらする、血色不良、出血が止まらないなどです。また、ビタミンCには酸化しにくくする作用があり、細胞を保護してくれています。このように大切なビタミンCは、多くの動物は体内でビタミンCを作り出すことができますが、人やサルは作ることができません。ビタミンCは生きていくために必要な栄養素なので、食物から摂る必要があります。長い間体内にためておくことができず、一定時間が過ぎると尿として排出されてしまうので、いつも食物から補給し続けなければなりません。

厚生労働省が出している2020年版の食事摂取基準によると、日本人が1日に必要なビタミンCの摂取量は、15歳以上だと100ミリグラムが推奨されています。柑橘類のレモンやグレープフルーツなら1日1個、温州ミカンなら2、3個を食べると良いでしょう。

柑橘類のビタミンC以外の成分について

また、柑橘類には毛細血管を強くして高血圧を予防するフラボノイドが多く含まれています。グレープフルーツ、ダイダイなどの苦味成分もフラボノイドの一種です。また、近年オレンジ色の柑橘類に含まれている色素、カロテノイドの中に、抗がん作用のあるβカロテンやその5倍の抗がん作用のあるβクリプトキサンチンが大量に含まれていることが注目されています。ブンタン、ユズ、キンカンなどの果皮に多く含まれているオーラプテンという物質も抗がん作用があります。柑橘類を摂ることでがんになる可能性が減らせるということなのです。まさに、柑橘類は美味しく食べられる薬ということもできるでしょう。

柑橘類の香りの成分について

柑橘類にはビタミンCがたくさん含まれていますが、柑橘類の実や花から抽出した精油にも様々な成分が含まれ、オーデコロンやアロマテラピーなどに使われています。例えば、ダイダイの花から抽出したネロリにはリナロールや酢酸などが含まれ、抗うつ作用や不眠解消などに効果があります。

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